Listen to すみだ川 song with lyrics from 岛仓千代子

すみだ川

岛仓千代子18 Oct 2023

すみだ川 Lyrics

すみだ川

 

銀杏がえしに 黒繻子かけて

泣いて別れた すみだ川

思い出します 観音さまの

秋の日ぐれの 鐘の声

 

ああ そうだったわねぇ

あなたが二十 あたしが十七の時よ

いつも清元のお稽古から帰ってくると

あなたは竹屋の渡し場で

待って居てくれたわねぇ そうして

二人の姿が水に映るのをながめながら

ニッコリ笑ってさびしく別れた

ほんとにはかない恋だったわね

 

娘ごころの 仲見世あるく

春を待つ世の 歳の市

更けりゃ泣けます 今戸の空に

幼な馴染の お月様

 

あれからあたしが芸者に出たものだから

あなたはあってくれないし

いつも観音様へお詣りするたびに

廻り道して懐かしい隅田のほとりを

歩きながらひとりで泣いてたの

でも もう泣きますまい

恋しい恋しいと思っていた

初恋のあなたにあえたんですもの

今年はきっと

きっと嬉しい春を迎えますわ

 

都鳥さえ 一羽じゃ飛ばぬ

むかし恋しい 水の面

あえばとけます 涙の胸に

 

河岸の柳も 春の雪